Subterranean Flower

11月より株式会社stand.fmに入社します

Author
古都こと
ふよんとえんよぷよぐやま!!!

10月末で現職の株式会社トップゲートを退職し、11月からは株式会社stand.fmで働くことになります。

会社としてのstand.fmについて、オファー面談の時に代表に「転職エントリ書きたいんですけど、なんか宣伝しときたいこととかありますか」って聞いたら「自分が持ってる印象を正直に書けばいいと思う!率直に書いてくれるのが一番だよ」って言われたので、自分なりに頑張って書きます。なんか間違ってる部分あったらごめんなさい。

株式会社stand.fmについて

株式会社stand.fmは、音声配信プラットフォームであるstand.fmを開発・運営しているスタートアップです。あんまり聞いたことないと思います。僕も名前ぐらいしか知りませんでした。今年(2020年)の4月に会社ができたらしいです。まだ社員数10名ちょっとみたいですが、これから採用を頑張っていくらしいです。

今年の中頃、米国でClubhouseという音声SNSが流行していることが国内でも話題になりましたよね。音声での交流は動画での交流よりもハードルが低く、かつテキストの交流よりも温度を感じやすい特性があります。今では様々な会社が音声SNSの提供を始めており、群雄割拠の時代となっています。

stand.fmもノリとしては似たような感じで、番組を収録していつでも聴けるようにしたり、ライブ配信をして双方向のコミュニケーションをとったり、視聴者から「レター」をもらってそれを話題にしてさらに収録をして……といったことができるようになっています。

中でも面白いのは複数人によるライブ配信です。これは事前に人を集めて配信を始めるわけでなく、ライブ配信中に挙手した人を登壇許可したり、ライブ配信者側から現在の視聴者に登壇リクエストを送ることができます。双方合意すればその場で喋り始めることができ、アドリブ感あふれる配信を楽しむことができます。

ライブ配信は2020年10月現在、5人まで同時に喋ることができます。そこから生まれるセレンディピティもあり、ある種のカオスも楽しむこともできます。この展開が予想できないジャムセッションが本当に面白く、stand.fmを特徴付けていると思います。

stand.fmに入って何をするのか

入社後の仕事としては、React NativeやReact Native for Webを使ったアプリケーション開発がメインになると思います。WebSocketやWebRTCといった双方向通信の仕組みをバリバリ使っているようなので、そういうところは楽しそうです。音声配信プラットフォームなので音声周りの処理も横から覗くぐらいはできるかもしれません。

単なる開発だけでなく、プラットフォームとして育てる部分にも関わっていきたいです。長期的に見れば「競合製品よりすごい」で終わってほしくなくて、ユーザに"Plus Ultra(もっと先へ)"の体験を与えられるようなプラットフォームにできればなあと、ぼんやり考えてます。

Twitter転職とstand.fmに決めた理由

今回もTwitter経由での転職をしました。適当に経歴まとめたgist書いてツイートしただけです。もちろん様々な会社からの面談お誘いが来てたわけですが、中でも自社プロダクトやってるところ中心に面談受けに行ってました。その中でもstand.fmがひときわ目を引きました。

stand.fmは単にYouTubeを音声方面にスライドさせただけのサービスではなく、人と人との繋がりを重視するサービスです。SNSといえばフォロワー数稼ぎ合戦が始まったり、Like稼ぐために人生狂わせたりなどが発生しやすい環境です。もちろんそういった数字を軽視しているわけではなく、プラットフォームを構成する重要な要素のひとつではありますが、そればっかりだと疲れますよね。

だから「繋がろう」とstand.fmは言うわけです。仲良い人を作って、ワイワイやろう、と。再生数よりもひとつのレターの方が心を救うことだってありますし、一度のライブセッションが一生忘れられない思い出になったりするわけです。スマホの向こうにいる人間を感じて、元気を与えてもらおうと。トップ配信者たちが切磋琢磨して人気を稼ぐのも許容するし、仲間内で盛り上がるだけのコミュニティも許容する、懐の深いサービスになっています。

正直、自分が求めていたサービスのひとつの理想型でした。音声配信プラットフォームという領域にはそこまで興味がありませんでしたが、人々が安心して住うことのできるプラットフォーム作りへのアプローチのひとつが音声であるのならば、そこに手を貸せば自分の漠然と抱いていた夢も叶うと考えました。

ただ、実際にアプリを使ってみるとわかるのですが、stand.fmにはまだまだ拙い部分もかなり多くあります。本来実現したいことの20%も達成できていないのではないかなと感じています。見ている未来は決して非現実的ではなく、ただおそらく開発リソースが圧倒的に足りていない。ユーザ数の増加に対してどうしても後手にまわってしまっていて、先へ進むためのアクションが取れていません。逆にいうとリソースの制約という現実問題さえ潰せれば、あとはうまくいくんじゃないかと感じました。

加えて、中の人たちがある程度冷静であることも決め手でした。スタートアップの中にはよくわからない夢を語るだけで、現実的な議論が成立しない人たちもいます。でもstand.fmは何が足りていて何が足りていないかをしっかり考えています。「今あるリソースはこうで、プロダクトとしてのコアバリューはここだから、ここにこれだけ割き、ここは保留する」といったお話ができます。でも全く冷徹なわけではなく、現実的な割り切りをしつつもしっかりとユーザ体験を重視する内熱の高さも持ち合わせています。

おそらく気持ちよく働けるだろうな、という直感がありました。流行り始めたばかりの分野で、未来が確実にあるわけではないかもしれないけど、自分の時間の一部を差し出す価値はありそうだと判断しました。

たぶん最初はバタバタして苦労するだろうなーと思いつつ、落ち着いてきたらいろいろプラットフォームとして盛り上げていく提案もしていきたいですね。

転職の理由

トップゲートでは一定の役割は果たせたのかなと。いろいろ勉強会主催したり開発標準作ったり、社内で使うアプリ作ったり。そんなことをやり続けてるうちに、他のプロジェクトについてアドバイス求められたり、フロントエンドについてご意見番的な立ち回りをするようになったり、社長込みの技術会議に呼ばれるようになったり。「フロントエンドといえば古都ことだな!」という空気が完全に出来上がっていました。

でも会社が大きくなるにつれて、後から優秀な人たちが入ってきました。そんな中で早期に大阪事業所に入社していろいろ騒いで目立っていただけの僕が、ある種の先行者利益にあぐらかいてさも当然のように「みんなをリードします」みたいな顔してんのは違うよなあって気持ちが膨らんできていました。僕より優れたタレントを持つ人たちが本来活躍すべき場で、僕のような社会人経験3年目のド素人がしたり顔で技術について語ってるのは無責任なんじゃないかと。

なので方向転換して「挑戦者」として新たな領域に足を踏み入れたいと思うようになりました。でもトップゲートでそれを実現するにはいくつかのステップをクリアする必要があったと思います。じゃあもう転職したほうが早いかなって。

退職にあたり、非常に多くの方が温かく送り出してくれました。みんな退職を惜しんでくれ、引き止めてもくれました。今まであまり実感はなかったけど、自分のやってきたことはみんなのためになっていたんだなあと初めて痛感できました。

転職活動中に社長が亡くなる大事件もありました。社長とは何度も口論したり技術について語ったり飲みに行ったりしていたので、これを知らされたときは何も言葉が出てきませんでした。本当に転職しても良いのか何度も考えましたが、僕がいなくてもなんとでもなる組織になったと思うので、前に進むことにしました。

フルリモート前提の転職

stand.fmは東京の会社ですが、僕は大阪住みです。つまり大阪からフルリモートで働くことになります。

コロナウィルスは世界中に大打撃を与えましたが、世の中がリモート前提になったことで就職の選択肢は広がりました。今まで諦めていたような所在の会社にも入れる可能性が出てきたので、皆さんもいろいろ調べてみると面白いかもしれません。

stand.fmでは一緒に働く人を募集しています!

まだまだ社員は募集しているようなので、stand.fmの採用情報を貼っときます。

https://corp.stand.fm/recruit

2020年10月現在、エンジニアやデザイナ、人事などを募集しているので、興味ある方はぜひ。